院長ブログ

DOCTOR’s BLOG

2022/09/25 まぶたの病気 目に何かできた?~正常なもの~

 目に何かできたと言われて来院される患者さんがおられますが、今回はその中で正常もしくはほっておいて問題ないものについて説明します。

 まず目の鼻側(目頭)のすみにあるのは、「涙丘」と「半月ヒダ」です。これらは、左右をくらべてもらえば正常だとわかるのですが、左右の大きさや色が違ったりするとできものに見えますが、ほとんどの場合問題ありません。

 目頭近くの上下のまぶたのふちに盛り上がりがあるように見えるのが「涙点」で、涙が鼻に抜ける道の穴です。ほとんどの場合正常ですが、非常にまれに「涙小管炎」といって、穴の奥に結石ができ、ばい菌に感染して盛り上がりが大きくなることがあります。

 上下のまぶたのふちに黄色いプツプツができることがありますが、マイボーム腺(油が出る穴)が油でふさがれた状態で、マイボーム腺梗塞といいます。ほっておいてもほとんど心配ありません。取りたい場合は、綿棒などでこするとつぶれます。プツプツが多発する場合は、マイボーム腺機能不全(油の異常)という状態ですが、ドライアイの症状、メヤニ、目の不快感などがなければ、ほっておいて問題ありません。

 その他、以前ブログで説明した「老人環」は加齢により黒目のふちが白くなった状態です。白内障と間違われることが多いですが、全く関係ありません。「瞼裂斑」は黒目に近い目頭側と目尻(耳側)側の白目に黄色い盛り上がりができるもので、これもほとんどの成人に見られ、紫外線や加齢などが原因で、正常です。

 編著 下関市 まつもと眼科 眼科専門医 松本博善

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