院長ブログ

DOCTOR’s BLOG

2023/02/23 視力と目のピント スポーツに必要な視力は?

 

 今回はスポーツするのに必要な視力について説明します。

まず、スポーツに必要な目の機能には、視力、視野、コントラスト感度(濃淡を見分ける能力)、動体視力、深視力(立体視)、瞬間視力などがあります。それらの機能に最も影響を与え、なおかつ唯一簡単に矯正できるのは「視力」ですので、今回は視力についてのみ考えます。ここでいう「視力」は、3~5mの距離で測った遠方視力のことです。目の病気がなく、近視、乱視、遠視などのピントの異常がない正常な場合は、視力が1.0以上となります。どれくらいの視力があればスポーツが問題なくできるのか、今回は特に、近視や乱視がある裸眼視力が弱い人がスポーツをする際にどのくらいの視力であればコンタクトやメガネをする必要があるのかという点について説明していきます。

 まず上のグラフは、「スポーツビジョン,真下一策,2002年」から引用したものです。矯正視力が1.2以上ある場合のスポーツの技術力を100%として、それ以下の視力での技術力を表しています。縦軸に技術力を%で表し、横軸には視力をとっています。最も良好な視力が必要なのは野球で、視力が1.0未満だとよいプレーができないようです。次にサッカー、卓球、テニス、バスケと続きます。アーチェリーは視力0.1でも問題ないとのことです。当たり前ですが球技では玉の大きさとフィールドの広さが関係しているようです。

 

 先ほどのグラフではよくわからないかもしれませんので、技術力が80%、つまりだいたいプレーできる視力について表にしてみました。野球は1.2以上の視力が必要ですので、それ以下の視力の方はぜひコンタクトかメガネをすることをおすすめします。プレーが飛躍的によくなるかもしれません。それ以外のスポーツは意外と視力が低くてもできてしまうようで、バスケにいたっては、視力が0.1あればいいということです。ただし、スコアボードや他の人の顔の表情や合図などは見えないと思いますので、それ以上の視力に矯正してプレーしたほうがよいでしょう。これらの視力はあくまでもこれは80%の技術力で、視力が良いにこしたことはありませんので、よりよくプレーするためには、1.0以上に矯正することをおすすめします。1.0と2.0を比べて技術力に差があるかどうかはわかりませんが、眼科では1.0以上あれば全く問題ないと考えています。

 編著 下関市 まつもと眼科 眼科専門医 松本博善

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