前回の多焦点眼内レンズの説明で、遠くにピントが合った画像と近くのものとが同時に見えているとお話ししましたが、わかりにくいようです。日本白内障屈折矯正手術学会のホームページで分かりやすく説明されていましたので、引用させていただきます。
野球観戦の時
にネット越しに野球をみている場合が、多焦点レンズの見え方に近いのではないかということです。本当はネットも見えているのですが、野球選手のプレーに集中していれば、ネットが気にならないわけです。つまり見たい方の野球選手にピントを合わせていて、ネットはぼけた状態になっていて、脳はぼけた画像を無視しているということです。
このようなの脳のはたらきにより、多焦点レンズは、ピントが合った方の画像を自動的に選んで、ものを見るようになるとのことです。
編著 下関市 まつもと眼科 眼科専門医 松本博善