院長ブログ

DOCTOR’s BLOG

2021/05/16 白内障 白内障の手術はだれが決める?:経済学で考える

 

 投資の神様といわれるウォ―レンパフェットは「髪を切るべきかを床屋に相談するな」という名言を残しています。この意味は、床屋は髪を切るのが商売であり、髪を切るべきか相談すれば、切った方がよいと言われるに決まっている。髪を切るか切らないかは自分で決めなければならないということです。白内障の手術を商売になぞらえるのは不謹慎と言われるかもしれませんが、良性の病気(ほっておいても失明することはまれ)である白内障についてはあながち的を射ていないとは言えません。医師は患者さんの身になって考えてはいますが、本音を言えば、手術をしている医師は手術をしたいものですし、売り上げにも影響があるので、患者さんから先生が決めて下さいと言われれば、じゃあしましょうかと言ってしまうこともあると思います。白内障の手術も100%安全とは言えませんので、私は白内障の手術は、どんなに患者さんが背中を押してほしそうでも、こちらからは手術しましょうとは決して言わないようにしています。

 手術を生業とする医師としては、自らの仕事の発展にとってマイナスとなるような言い方をしてしまいましたが、やはり手術をするかどうかは、ご自身で決心してほしいと思っています。そのためには、患者さんの生活、仕事、趣味などの状況を詳しくうかがい、患者さんの目の状況を詳しく説明することが大事と考えております。ご賢察のほどよろしくお願いします。

  編著 下関市 まつもと眼科 眼科専門医 松本博善

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