光が見えると患者さんが訴えられる時に、詳しくうかがうと光(ライト)のまわりに見えるもののことを言われている場合がありますので説明します。
光(光源:みずから光を発する発光体)を見た時にまわりに見える光には主にグレア、ハロー、スターバーストの3種類があります。
グレア:glareとは英語でギラギラまぶしい、光沢などの意味があります。光のまわりがぼわっとぼやけて広がりギラギラまぶしく感じる状態です。ハロー:haloは、英語で後光の意味で、光源のまわりに円形に見える光の輪のことを表します。スターバースト:starburstは、星形、中心から四方八方へ伸びる模様(光)のことです。
この3種類の見え方の違いがどのような時におこるかは私自身良く理解していませんが、3種類をひっくるめてどんな時におこるかを説明します。原因は主に角膜と水晶体の問題です。
まず角膜(黒目の表面)については、ドライアイやその他の角膜の病気で角膜にキズができたり、角膜がむくんだり(水ぶくれ)することでおこり、痛みや見えにくさを伴うことが多いです。コンタクトレンズの種類(特に多焦点)や不具合によってもおこります。治療は病気自体を治すしかありません。
次に水晶体(目の中のレンズ)については白内障や白内障手術後に入れる人工レンズが原因でおこります。白内障によるまぶしさは症状が強ければ手術の適応となる重要な症状です。逆に白内障手術の際に使用する多焦点の人工レンズは種類によりかなり高い確率でグレアやハローをおこすので注意が必要です。
編著 下関市 まつもと眼科 眼科専門医 松本博善