院長ブログ

DOCTOR’s BLOG

2021/12/08 涙が出る病気 流涙(涙が出る)の検査・治療の流れは?

 流涙(涙が出る)で来院された患者さんの検査の流れを説明します。病院の検査は患者さんの負担が少ないものからはじめるのですが、実は流涙の検査・治療には痛みを伴うものもあるので、段階的に検査をしていきます。

 まずはじめに、ブログ「涙が出る原因にはいろいろある?」で説明したように、流涙の原因となる涙道の病気以外の原因(ドライアイ、アレルギー性結膜炎、結膜弛緩、まぶたの病気)がないか調べます。涙道の病気以外の可能性があれば、ひとまず目薬を処方して、効果があるかを確認します(診断的治療)。効果がなければ、当院では流涙について詳しい問診(例えば、涙が1日何回くらいこぼれるかなどの多数の質問)をとり、涙道の病気の可能性が高ければ、色素消失試験をします。色素消失試験というのは、まず目の表面に特別な色素(特殊な光を当てると光る)をつけます。次に子供さんなら5分、高齢者なら15分以上たってから診察し、色素が残っていれば涙道の閉塞が疑われます。

 涙道の閉塞が疑われたら、次は涙管通水検査です。目頭(目の内側の端)のまぶたの際に涙点という小さな穴があり、その穴に先がとがっていない注射針のようなものを入れて、水を流します。水が鼻に流れこめば、涙道の閉塞はないと診断できます。残念ながら、この検査は目薬の麻酔はしますが、若干(人により激しい)痛みを伴います。この検査で涙道のどの部位がつまっているのかが大体わかり、治療方針を立てることができます。

1の涙小管でつまっている場合:まれですが、治療は難しいので専門医に紹介します

2の総涙小管でつまっている場合:最も治りやすく、当院で涙道内視鏡での治療ができます。

3の鼻涙管でつまっている場合:どの部位でどのくらいの長さでつまっているかで治りやすさが違いますが、 当院で涙道内視鏡の治療ができます。

治療のご希望がある場合、涙道内視鏡(涙道の中をカメラで見る)を使って検査と治療をすすめます。

   編著 下関市 まつもと眼科 松本博善

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