眼精疲労(疲れ目、目の奥の痛み、頭痛、首のこり、肩こり)の症状を引き起こすのは、目の病気だけではなく、全身の様々な病気や体質の影響もあります。
消化器、心臓血管、腎臓、血液、内分泌(ホルモン)、神経などの病気は、全身の体調不良をおこし、その結果目にも眼精疲労のような症状をおこすことがあります。
脳や副鼻腔は目に近いため、症状がどこから起こったかわからない場合、目(の奥)の痛みのような症状を感じることがあります。
精神疾患ではささいな症状が非常に敏感に感じられることがありますが、目は元々視覚はもちろん、視覚以外の触覚、痛覚なども非常に敏感(皮膚の500倍)な臓器ですので、強い眼精疲労の症状と感じてしまうことがあります。
このように、眼精疲労は目が直接の原因でない場合、命にかかわる病気の可能性がありますので、まず脳外科や内科などの受診をおすすめすることがあります。脳に異常がないことがわかることで安心し、眼精疲労の症状が良くなってしまう患者さんもおられます。
編著 下関市 まつもと眼科 眼科専門医 松本博善