黒目近くの白目に黄色いブツブツができたと受診される患者さんがおられますので、説明します。
黒目のすぐ近くの白目の、鼻側と耳側の真横から少し下あたりに、少し黄色っぽい盛り上がりができることがあり、瞼裂斑といいます。「瞼裂」とは上下のまぶたの合わせ目、「斑」とはちがった色の部分が混じった状態のことをいいます。これは紫外線や加齢でなると言われていて、過去の報告では中学生の約4割に瞼裂斑の徴候があったとのことです。
瞼裂斑を気にされる場合には、1,瞼裂斑自体の見た目が気になる、2,充血する、3,ゴロゴロするなどがあります。
まず1の瞼裂斑自体をどうにかしたいという場合については、手術で切除することはできますが、充血がかえって強くなる場合があるので、おすすめしていません。
2の充血については、瞼裂斑は眼球に対して少し出っ張っているので、ドライアイで目の表面が乾燥していると、まばたきのときにまぶたと瞼裂斑が擦れて表面にきずができて、充血することがあります。その場合はドライアイと抗炎症の目薬を処方します。ハードコンタクトの方は、瞼裂斑とハードコンタクトの端が当たって炎症を起こすことがありますので、ソフトコンタクトへの変更をおすすめすることもあります。ソフトコンタクトの方の中には、瞼裂斑の位置が黒目から離れて、ソフトコンタクトの端のところに移動している場合もあります。
3のゴロゴロも充血とほとんど同じ対応ですが、まれに瞼裂斑の中に結石ができて、目薬だけでは治らない場合があるので、結石を取ることもあります。
瞼裂斑はまれに黒目(角膜)の中に入っていくことがあり、翼状片と言われています。これについては別のブログで説明します。