院長ブログ

DOCTOR’s BLOG

2021/09/03 変なものが見える 飛蚊症ってどんな形?

 飛蚊症の形について説明します。飛蚊症は正確には、硝子体混濁といって、網膜(目の奥のフイルム)の前の透明な部分(硝子体)に出たにごりのことをいいます。飛蚊症には検査ではっきりわかるものとわからないものがありますので、分けて説明します。

 まず検査ではっきりわかる飛蚊症の形を実際の画像でお見せします。近年,散瞳(瞳を開く目薬をする)をしなくても網膜の大部分が見えるレーザー式の眼底カメラが発売され、当院でも使用しています。その眼底カメラを使うとはっきりした形の飛蚊症は画像としてみることができます。少し画像処理をして飛蚊症の形を分かりやすくしていますが、黒くうつった部分が実際の飛蚊症です。丸いものやひも状のものが多く、形は決まっていません。網膜に近いものほどはっきりした形に見えます。

 次に検査でもはっきりしない飛蚊症について説明します。飛蚊症の中でも、にごりが薄く、範囲が広く、はっきりしない形のものは、残念ながら眼底カメラでもうつらず、私たち眼科医が検査してもはっきり見えません。そういった場合は患者さんが言われる症状が飛蚊症の一種なのかどうかはっきりせず、原因がわからないということになり、長年悩まれるということもあります。患者さんの訴えとしては、透明なまくがかかる、影が動く、色がついたものが見える、一瞬視野が欠ける、一瞬暗くなるなど様々なものがあり、詳しく問診しなければ重大な目の病気を疑ってしまうような症状もあります。見分け方はやはり、目を動かす、まばたきする(まばたきすると多くの人は一瞬目が上に向く)、顔を動かす、体を動かす、姿勢を変えるといった、目自体と目の中のゼリー(硝子体)の位置関係が一時的に変わるときに症状が出るということです。

   編著 下関市 まつもと眼科 眼科専門医 松本博善

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