院長ブログ

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2021/06/13 白目の病気 白目全体がピンクっぽくなった:結膜炎

 結膜炎とは、白目とマブタの裏が炎症を起こした状態です。症状としては、白目全体とマブタの裏が赤くなり、メヤニが出ます。一般のみなさんが「結膜炎」というと流行性の結膜炎のことをイメージされるようですが、実際には結膜炎にはいろいろな種類があります。今回は簡単に主なものを説明します。

 最も多いのが、アレルギー性の結膜炎です。花粉症が代表的で、かゆみを伴い、充血は全くない場合から強いこともあり、ねばりのある白いメヤニが出ます。治療には点眼薬がありますが、速効性はなく、効果が出るまでに数日から1週間程度かかります。

 次に多いのが、細菌性の結膜炎です。うみのようなメヤニが出て、充血は軽いようです。子供さんでは風邪をひいたときなどに起こり、老年の方では免疫力が低下した状態におこりやすいようです。治療は抗菌の目薬(市販薬では効果はほとんどありません)が効きます。

 最も少ないのが、ウイルスが原因でおこる流行性の結膜炎です。法律により出席停止になりますので、診断をつけることが重要ですが、以前は確率の低い検査しかありませんでした。しかし最近9割以上の確率で診断できる機器が登場し、当院でも導入しております。有効な治療薬はありませんが、悪化を防ぐための点眼薬を投与し、1から2週間で自然治癒します。

 表にはのせていませんが、非常にまれなものに、性病による結膜炎があります。充血が非常に強く、うみのようなメヤニが出て、治療に難渋します。

 また別のブログで一つずつ詳しく説明するかもしれません。

   編著 下関市 まつもと眼科 眼科専門医 松本博善

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