ドライアイの目薬以外の治療とは?<涙点プラグと温罨法>



前回のブログ「ドライアイは治らない?」でお伝えしたように、ドライアイにはいろいろな治療があります。今回は目薬で症状が良くならなかった場合の次の治療について説明します。
ドライアイの治療は
1,水分量を増やすこと
2,目の表面の水分を保持する力(ムチン)を上げること
3,水分が蒸発しないようにしている油分を増やすこと
が基本的な治療になります。
現在医療の進歩により、これらの3つの成分すべてを目薬である程度は増やすことができるようになりました。しかしながら、元々の成分が非常に少ない場合は、目薬で補うことだけでは、症状を軽くすることができない場合があります。その場合は目薬以外の治療を選択する必要があります。
一つ目は、涙がほとんど出ない方にする涙点プラグという治療です。涙の出方を調べる検査(シルマー)をして、ほとんど涙が出ていない場合が適応です。涙は上瞼の耳側にある涙腺から出て、目の表面を湿らせて、目頭の上下にある涙点から鼻(涙道)に流れていきます。ドライアイのない方は涙の質と量に問題がないので、涙が鼻に流れても、目の表面はうるおっています。ドライアイの方のうち涙がほとんど出ていない方は、せっかく少ない涙が出ても、鼻の方に流れてしまうので、目が乾燥してしまいます。そこで、涙点をプラグというシリコン製の柔らかい栓のようなものでふさいでしまうことで、少ない涙でも目の表面がうるおうようにすることができます。しかしそうすると涙が増えすぎてしまった場合、逆に涙が出すぎて困るということもありますので、注意が必要です。
二つ目は、目の油分を増やすための目を温める治療(温罨法)です。目の表面の油分は、主に瞼の縁にあるマイボーム腺から出ています。いまのところ目薬などでは少ししかこの油分を増やすことはできません。この管は加齢、体質(あぶらしょう?)、体調などによりつまりやすくなることがあります。この状態をマイボーム腺機能不全といいます。ご存じのように油は低温で固まり、高温で溶ける性質がありますので、温めると油の流れがよくなることで、油の出方を元に戻すことでできる可能性があります。実際には市販されている目を温める器具(あずきのチカラ、めぐりズムホットアイマスク)を1日2回使うことをおすすめします。しかしこの方法を根気強く続けても効果が出る方は少ないのが現状です。最近はIPLというまぶたに特殊な光を当てる治療なども出てきており、効果のある治療法が待たれます。ちなみに蒸しタオルは冷えると余計に温度を下げてしまうので、最近はおすすめしていません。私自身は眼精疲労の改善のためにあずきのチカラを毎日の昼寝の時に電子レンジで温めて使用しています。効果はよくわかりませんが、とりあえず気持ちよく昼寝ができています。
編著 下関市 まつもと眼科 眼科専門医 松本博善
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