眼圧が正常な緑内障なら、眼圧は治療に関係ないのでは?と聞かれますので、お答えします。
これまでの多数の研究により、緑内障の悪化予防に、唯一効果が認められているのは、眼圧を下げることだけです。治療前の眼圧が正常であろうと、それは変わらないということもわかっています。元々の眼圧から2~3割下げると、緑内障の悪化を食い止めることができる場合が多いと言われています。実際には、主に、視野検査の結果をみて、視野の狭窄が進んでいるようであれば、さらに眼圧を下げる治療を追加するということになります。
ですから、緑内障の診断には眼圧は関係ない場合もありますが、治療には眼圧を下げることが非常に重要ということになります。
次回は、眼圧を下げるための治療について説明します。
編著 下関市 まつもと眼科 眼科専門医 松本博善