院長ブログ

DOCTOR’s BLOG

2020/05/25 緑内障 無症状でも緑内障と診断されることがある?

 今回は、視野に異常がなく、他の自覚症状もないのに、緑内障と診断される場合について説明します。これは簡単にいうと緑内障の手前の段階ということになります。

 まず一つ目は、今は全く症状がないが、ある日突然眼圧が急上昇し、短い日数で失明する可能性がある、「急性閉塞隅角緑内障」の状態です。

 二つ目は、眼圧が正常値をある程度こえている「高眼圧症」の場合、眼圧を下げず、年単位でほっておくと視野が欠けてしまう状態です。

 三つめは、緑内障の診断器械が進歩した結果、視野が欠ける前に緑内障の前兆を発見することができるようになったために診断される「前視野緑内障」の場合です。

 以前のブログでお伝えしたように、緑内障とは視野が欠けている状態を言います。上記のような緑内障の手前の状態はあいまいな状態ですので、白黒つけるのが難しく、説明も難しいので、医師の主観で診断され単に「緑内障」と説明されていることもあると思われます。患者さんの中には複数の病院を受診し、それぞれ別の診断をつけられ、混乱したという方もおられました。ただ患者さんに覚えておいてほしいことは、診断がはっきりしない場合は、まだそれほど心配しなくてもよい(失明するようなことはない)状態でもあるということです。

 次回から、その三つの状態について、詳しく説明していきます。

   編著 下関市 まつもと眼科 眼科専門医 松本博善

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